このシリーズでは、YouTube において
「コメント数に大きな変化が起きたときに、関連する YouTuber にとって大きなイベントがあるはず」
という仮説をもとに、対応する動画をピックアップします。
それによって、チャンネルの歴史を振り返ることを目的としています。
注目チャンネル:(パーソル パ・リーグTV公式) PacificLeagueTV
プロ野球、パ・リーグの試合から選りすぐりのシーンを集めました。
シーズン中、ハイライトとして見るもよし、過去の名シーンを追いかけるもよし。
野球好きのあなたへ贈る、最高の暇つぶし。
「PacificLeagueTV」のコメント欄で現れた特徴的な単語の可視化
柳田選手や杉谷選手、澤村選手など人気選手の名前が見えます。それと皆さんよく笑われるようで。
目次
分析方法
YouTube の API によって公開データは活用できるので、理系らしくデータから推しのYouTuberをみてみようと思います。
今回は単純にたくさんコメントを付けられた日やシーズンの流れに注目して分析していきます。
再生数ではなく、コメント数を使う理由
日付ごとに集計することが可能だからです。
再生数は現在まで累積の数しか API を使って得ることができない一方で、動画についているコメントは全て日付とともに公開されています。
そのため、コメントを集計することによって当時のチャンネルのアクティブ度をある程度見積もることができると考えられます。
図の説明
近隣の日付に比べてコメントが多い日と、その日に投稿された動画からその変化の理由を考察します。
変化量を見るために収集した期間中の最大コメント数で正規化をしているため、図中の最大値は1になっています。
ではさっそく、チャンネルの転機を振り返っていきましょう。
起こったイベントの解説(2020年10月18日にデータを収集)
2019年06月04日-06月25日:セ・パ交流戦
シーズンが始まって順調に伸びるコメント数。6月に入って急激に増加しました。そう、交流戦です。プロ野球ファンならお馴染み、約1か月に渡って行われるリーグを越えた戦い。普段はパ・リーグの球団しか登場しませんが、この期間はセ・リーグの球団も登場。
セ・リーグ球団のファンが動画を視聴することもあるでしょうし、大いに盛り上がる期間であることには違いありません。ただよく見れば、コメントの落ち込みも見えています。
これは単に試合がなくて動画が投稿されないだけでなく、セ・リーグチーム主催試合の動画は投稿されないという大人の事情が潜んでいそうです。放映権の話ですね。
ちなみにこの期間中の6月6日が2019年シーズン中で最高コメント数を記録しました。この日は8本の動画が投稿され、そのうちコメントが伸びていた動画は2本、パ・リーグ選手のホームランパフォーマンスをまとめた「セ界に見せたい『HRパフォーマンス』まとめ《Best Scene Selection》」とファイターズ清宮選手のガッツ溢れるプレーのハイライト「誰もが見失った打球に一目散に追い掛けた男、清宮幸太郎の好守をマルチで」でした。
動画が気になる方は以下の video id を YouTube で検索してみてください。
KOfZZy5CAzY # セ界に見せたい『HRパフォーマンス』まとめ《Best Scene Selection》
qOn2yyvnFaw # 誰もが見失った打球に一目散に追い掛けた男、清宮幸太郎の好守をマルチで
2019年オフシーズン〜2020年開幕
試合のないこの期間は必然的に投稿される動画数が減ってしまいます。動画数に連動して日々のコメント数も減ってしまいました。チャンネルのアクティブユーザーが減ってしまった影響は大きく、動画投稿を行ってもコメントがつきにくい状態になってしまいました。
2019年12月4日には突然の大量投稿が行われましたが、その日のコメントの伸びはイマイチ。一方で2020年に入ってからはコンスタントに動画投稿が行われ、その間はコメント数も徐々に回復、アクティブユーザーの獲得にも繋がりました。
2020年09月08日:サワムラーがやってきた
集計期間中、最高のコメント数を記録したこの日。マリーンズの8回にジャイアンツからあの男がやってきました。そう、澤村拓一投手です。突然のトレードでジャイアンツから移籍。ストレートとスプリットを中心に組み立てる投球は見応え抜群、そのマリーンズデビュー試合のハイライト動画がこの日のコメント数に繋がりました。
パ・リーグファンだけでなく、ジャイアンツファン、セ・リーグファンの視聴、コメントもあったのではないでしょうか。そもそも1軍公式試合で投げるのも1ヶ月ぶりとかでしたもんね。。。
動画が気になる方は以下の video id を YouTube で検索してみてください。
9B0Sjva5rIo # 澤村拓一『名刺代わりの3者連続K』《THE FEATURE PLAYER》
まとめ
やはりオンオフのあるプロ野球。シーズン中とオフシーズンの間で日毎のコメント数には大きな差がありました。ただその差はシーズン中かどうかではなく、投稿する動画数に起因しているように思えます。また、ただただ多くの動画を投稿すれば良いというわけでもなく、動画数は少なくてもコンスタントに投稿する方がアクティブユーザーの獲得に繋がりそうです。またコメント数が伸びる日は話題があるというのも澤村投手が立証してくれました。
プロ野球は放映権などの影響があるのでなかなか公式の映像が出回りません。最近では各球団の公式Youtubeチャンネルもありますが、なかなか球団を跨いだ動画は投稿できないもの。その中でパ・リーグ球団全体の映像を数多く提供してくれる本チャンネル。これからも我々プロ野球好きの暇つぶしになってくれそうです。
本サイト内で分析に使用したプログラムの組み方も解説していますので、興味のある方はぜひ覗いてみてください。