Youtube解析 アナリティクス記事 記事

#9「予備校のノリで学ぶ『大学の数学・物理』編」コメント数から振り返る YouTuber の転機

Youtube解析

このシリーズでは、YouTube において
「コメント数に大きな変化が起きたときに、関連する YouTuber にとって大きなイベントがあるはず」
という仮説をもとに、対応する動画をピックアップします。

それによって、チャンネルの歴史を振り返ることを目的としています。


注目チャンネル:予備校のノリで学ぶ「大学の数学・物理」


チャンネルはこちら

「大学の先生は教育のプロではない」と彼は言う。今では大学の講義の参考資料としても使われている本チャンネル、通称ヨビノリ。新時代の教育者と評価されるたくみだが、芸人好きの一面も。笑いを追求するあまり、教育系 YouTuber であることを忘れてしまうこともある。いったい彼はどこへ向かうのか。

「ヨビノリ」のコメント欄で現れた特徴的な単語の可視化

「アンパンマン」「顔」「ファボ」「ボケ」・・・。

ほんまこれなんのチャンネルなん・・・。

広告

分析方法

YouTube の API によって公開データは活用できるので、理系らしくデータから推しの YouTuber をみてみようと思います。

YouTube API の使い方の記事はこちら

今回は単純にたくさんコメントを付けられた日をチェックしていきます。

再生数ではなく、コメント数を使う理由

日付ごとに集計することが可能だからです。

再生数は現在まで累積の数しか API を使って得ることができない一方で、動画についているコメントは全て日付とともに公開されています。

そのため、コメントを集計することによって当時のチャンネルのアクティブ度をある程度見積もることができると考えられます。

図の説明

近隣の日付に比べてコメントが多い日と、その日に投稿された動画からその変化の理由を考察します。

変化量を見るために収集した期間中の最大コメント数で正規化をしているため、図中の最大値は1になっています。

ではさっそく、チャンネルの転機を振り返っていきましょう。

日毎のコメント数の推移-ヨビノリ

起こったイベントの解説(2020年11月22日にデータを収集)

2018年08月〜2019年04月:新シリーズ続々

2018年の夏ごろから新シリーズが続々始まりました。高校化学の解説や、確率統計の講義、今では定番となった今週の積分シリーズもこの期間に始まっています。2019年に入って徐々に日毎のコメント数が減少していったのは、この時期に始まったシリーズが中盤、終盤に差し掛かってシリーズの視聴者が減少、伴ってアクティブユーザーも減少したことが1つの原因と予想されます。

2019年12月06日:中学数学からはじめる相対性理論

ゲストを招いての講義企画。お馴染みの高学歴 YouTuber を招いてアインシュタインの相対性理論をわかりやすく説明した動画でした。この動画が投稿された日のコメント数はこれまでにない伸びを見せ、講義系の動画投稿日の中では現在でも一番のコメント数です。

内容は難しいですが、有名な理論に触れるきっかけになったという方も多かったのではないでしょうか。

動画が気になる方は以下の video id を YouTube で検索してみてください。

voFHToRM4xI # 中学数学からはじめる相対性理論

2020年05月:高学歴芸人ヨビノリたくみ

この期間、コメント数が爆上がりした日が何日かありました。特にコメントが伸びた日に投稿された動画は次の3つ。

一見、悪徳に見えて、ただ物理を勧めているだけの男【ヨビノリ!】

理系ミルクボーイ【理想気体】

理系霜降り明星【研究室生活】

もう本当に、この子は・・・。
理系には刺さる芸人のネタパロディシリーズ。理系には刺さりますね。理系には。まあ視聴者は理系大学生が多いでしょうし、適切なターゲット設定、適切なコンテンツ制作を行えていそうです。

動画が気になる方は以下の video id を YouTube で検索してみてください。

AsFPWGRQSzM # 一見、悪徳に見えて、ただ物理を勧めているだけの男【ヨビノリ!】
9e95wG4pemc # 理系ミルクボーイ【理想気体】
q7f3ILAP278 # 理系霜降り明星【研究室生活】

2020年07月〜:コメント数のベースがアップ

少しずつ少しずつコメント数のベースも上がってきたヨビノリ。最近はホームランとは言えませんが、ヒット性の投稿が続いています。

やはりコメントがつきやすいのは企画もの、コラボ動画が投稿された日。この期間の例を見ると、積分サークルとのコラボ「積分が解けないドッキリ」、テレビドラマ「半沢直樹」のパロディ「もしも半沢直樹が理系だったら」、はなおでんがんのでんがんとのコラボ「脳内だけで将棋と数学を同時進行【壮絶ハンデ戦】」が挙がります。

コンスタントにこのような伸びやすい動画を投稿するのもコメント数のベースアップの一因かもしれません。

動画が気になる方は以下の video id を YouTube で検索してみてください。

Mlg9gpDWkbw # 積分が解けないドッキリ
XbsKN5Lr65w # もしも半沢直樹が理系だったら
MYuRQG3LlM # 脳内だけで将棋と数学を同時進行【壮絶ハンデ戦】

まとめ

メインの視聴者である理系大学生に向けての動画も多いですが、中には「中学数学からはじめる」と銘打った解説動画や、高校生向けの動画も投稿されています。

学校で講義を聞けばちんぷんかんぷんなことも、笑いを交えながらわかりやすい例を出しながら解説してくれる本チャンネル、今後の日本の教育界を変えていく存在になるのではないかと筆者も期待しています。

大学時代、勉学が疎かになっていたという社会人の方や、学校の勉強じゃ物足りないという中高生にもおすすめできるチャンネルです。毎日少しずつでもお勉強しませんか?

かく言う筆者も社会人ながら大学の基礎的な学問を学び直すきっかけになっています。特に数学は大事ですよね・・・。

本サイト内で分析に使用したプログラムの組み方も解説していますので、興味のある方はぜひ覗いてみてください。

タイトルとURLをコピーしました